現在の日本では暗号資産を所有することができても、暗号資産で直接モノを購入することは困難なため、暗号資産を日本円に換金する必要があります。また一部ではプリペイドカード等に交換することで日本国内でも利用することが可能です。これらについて紹介します。
- 換金する際の注意事項:利益に対して納税を
- 国内販売所・取引所を用いて現金化-現金化として最適
- 他人との暗号資産と現金の交換
- 暗号資産をプリペイドカードと交換-プリペイドカードを使いこなせるなら最適で手数料最小
- 海外の銀行からの送金
1.換金する際の注意事項:利益に対して納税を
暗号資産を換金する際、利益が生じている場合は税金を納める義務があります。会社からの給与所得以外の所得が20万円以内であっても所得税はかからないとしても住民税は納めなければなりません。また、プリペイドカード等と交換した際も暗号資産で購入したと解釈できるため、利益については税金を納める必要があります。税金計算の仕方については国税庁のサイトを参考にしたり、税理士に相談しましょう。(SNS上では、税理士ではない私でもわかるレベルの暗号資産の税制について間違っている人が多くいます。鵜呑みにしないように注意ください。税理士にツイート等で質問する行為も税理士からの質問コーナーを除いて非常識ですのでやめておきましょう。)
2.国内販売所・取引所を用いて現金化
これが一般的な方法となります。現金化するのであれば、この方法で行うのが無難です。手順は大雑把に下記の通り
①国内取引所に暗号資産を送金(国内取引所は好きなところを使用してください。)
→注:国内取引所で取り扱っている暗号資産で、対応可能なネットワークである必要があります。
例えばETHを送金する際、ERC-20ネットワークでないといけないことが多いです。
BSCで送金するとETHを失う可能性が高いので注意しましょう。
②国内取引所・販売所にて暗号資産を日本円に換金する。
→特に拘りが無ければ手数料やスプレッドが小さいところがおすすめです。
各取引所・販売所はわが社が手数料小さい等言うところが多いですが、実態はスプレッドという形で非常に大きいこともあります。できるだけ手数料等を比較しているサイトを参考にして選ぶようにしましょう。口座開設自体は無料のところも多いので、開設してから比較するのも手です。
③日本円を自分の銀行口座に送金する。
→ここで数日かかる場合があります。自分が扱っているビットポイントだと3営業日程かかると記憶しています。余談ですが、私がビットポイントを使用しているのは、新庄剛志監督がイメージキャラクターを務めていたためです。
3.他人との暗号資産と現金の交換
言葉通り他人とやり取りをして暗号資産と現金を交換します。ややこしいのが、暗号資産の送金記録が残るけれども現金のやり取り記録が場合によっては残らないので、暗号資産の譲渡という形とみなされる恐れがあります。また税法上ややこしいので、行う際はしっかりと税金計算の仕方を理解したうえで行って下さい。
また、JPYC交換所・YEN交換所なるものがありますが、そちらの利用につきましては自己責任でお願いいたします。(JPYCやYEN発行社とは関係なく、非公式のものです。)
4.暗号資産をプリペイドカードと交換
保有している暗号資産の一部のみを現金化して生活費等に充てたい人はこの方法を検討してみる価値があります。というのも、現金化の際は販売所・取引所でのトークンのスワップによる高額なスプレッド・高額な銀行送金が必要なのに対して、プリペイドカード化の際はDEXでの安いスワップ手数料や安い送金手数料のみで入手できるので、換金率がかなり良いです。(大雑把に計算してみたを参考にしてください。)
プリペイドカードへの交換には日本円ステーブルコインのJPYCを用いて行います。JPYCはVプリカと呼ばれるプリペイドカードと交換することが可能です。Vプリカはアマゾンや楽天ペイで使用できる(2023年5月1日現在、ツイッターのツイートより、筆者は2月にそれぞれ使用経験あり。)ので、これらを利用している人には非常に有用です。
JPYCは様々なネットワークにて展開されています。本ブログの投資者の使用しているネットワークから考えると、polygonネットワークの利用が手数料を小さくできるので最適だと考えられます。
手順については次の通り
①暗号資産をJPYCに変換する
→おすすめはpolygon(matic)ネットワーク。単純にガス代が安いためです。DEXアグリゲーター等でスワップするといいでしょう。1例として1インチのリンクを紹介します(1インチのリンク)。
②JPYC社ホームページのギフト券のページにて手続きを進めます。1万円、5万円、10万円分のVプリカに交換が可能です。Vプリカ以外にもgiftee boxにも交換可能。
JPYC社ギフト券ページのリンク
JPYC社のVプリカへの交換マニュアル
Vプリカを入手したら後はアマゾンや楽天ペイ等に紐づけましょう。いずれもクレジットカードの登録方法と同様にできます。
5.海外の銀行からの送金
暗号資産を海外の口座でドルにしてから日本の銀行に送金する方法もありますが、日本人にとって海外の口座を作成することは困難です。私も使ったことがないのですが、MtPelerinというサイトから可能なようです。各国のステーブルコインを取り扱っているjarvis networkのjJPYから日本円に変換し、スイスから日本の銀行に送金しているようです。私自身取り扱ったことのない方法ですので、税法上・法律上・ほんとにうまくいくか等分かりません。自己責任にて使用の程お願いいたします。
MtPelerin リンク
jarvis exchange リンク(polygonネットワークで使用する必要あり)
暗号資産を日本円にする方法をいくつか紹介してきました。基本的には国内取引所・販売所での日本円への換金やJPYC社を経由したプリペイドカードとの交換を推奨いたします。くれぐれも法令順守並びに税金をちゃんと納めるようにしましょう。